中国通信㉓ 中国国家チーム スポット講習㏌北京 

年末の事ですが中国国家チームのコーチ向けに特別講習会を行ってくれとの要請で、

夏以来の国家チームがある北京のベース基地へ。

施設前に広がる湖は部分的に凍っていて夜はマイナス11度。

(さすがに外のリード壁は無理)

今回は国家チームとして2028年のロスオリンピック、

またさらに先の2032年のブリスベン大会を見据えた育成チームが発足。

(年齢層は下は13歳から20歳位の男女20名程)

その最初の合宿に呼ばれました。

選手は最低2か月間地元のチームを離れて、

共同生活をしながら選手としての規律や向上心を叩き込まれる。

トレーニング中盤にはカツや堀君のスキル指導等も組み込まれている。

自分はもっと大きな視点から中国チームの弱点、日本との違いやトレーニングアドバイスを行うことに。

各地から集まった選手は最初の1週間は1日20キロの登山から。

毎日7時10分に極寒の中、日の出前から広場に集合し、

国家掲揚から1日が始まる。

(ただ聞くところによると普段の学校でも朝礼前には必ず国家掲揚があるとのこと)

ベース時期のこのシーズンは中国定番のフィジカルから。

2年前から国家チームに所属しているカナダ人のケントが担当。

初めて会ったが中々のナイスガイ。

シーズンインしたばかりなので負荷は軽めだが毎日3時間ほどびっちりしごかれてた。

フィジカルの後はボルダーのスキル練習。

ちょうど選手がフィジカルをやっている間はボルダー壁でルートセッターの講習会が同時開催。

旧知のマツダが講師。

そのできた課題を後で選手が実際に登っていく。

今回の選手メンバーはボルダー、リード、またはコンバインドといったクラス分けはないので、

ボルダー講習ではレベル差が多かったが、

それでも実際強いやつもいる。

室内リード壁は国家基地にはないので、リードトレはどうするのか?

と尋ねたら同じ町にある北京市チームの壁を間借りして行うとのこと。

どんな施設か気になったので連れて行ってもらうと、

なんだか見覚えのある施設。

2019年のアジアンK大会のセットで来た場所だった!

ちょうどセット講習会のリード組がセット中。

また韓国のスピードナショナルチームが年末年始の合宿をしていた。

聞くと前任の国家チームの韓国コーチ、キムジャーハーが、

国家チームを離れてなんと北京市のチームコーチとして契約し就任。

なので、韓国と北京市は交流がスムーズにいくらしい。

(韓国のスピードチームの練習も見てて中国とは全然違って面白かったです)

今回は国家チームのスタッフとの交流ができ自分としても有意義な時間でした。

余談。

久しぶりに日本に帰ってのクライミングは御嶽から。

ちょっと登ってたら痛めた足首がまた痛くなり着地が怖くて全然ダメダメでした。

次女はサクサク2段とか落として成長ぶりにはびっくりです。

では今年も皆様よろしくお願いいたします。

続く。