上海から1時間、
蘇州市に新しくできる九星竜クライミングジムのウォールデザインとジム立ち上げのアドバイスを行いました。
中国で手掛けたジムはこれで4か所目となります。
蘇州市は日系企業も多く人口は1000万人を超える中規模都市。
今回できるジムはまさに市内の中心部。
市内一高い高層ビルの真下にあるショッピングモール内に。
きっかけは4年前に同じ蘇州市のジムで講習会を行った時のジムスタッフだったランさんが今回独立したのが経緯。
数年前から連絡を取り合いながら今回物件が見つかり急遽立ち上げとなりました。
今回の案件で一番の問題は限られたスペースの中でのデザイン。
と、言うのもジムのスペースはショッピングモールの吹き抜けの一部分で、
ウナギの寝床のような超縦長。
しかもガラス面が上部でクライミング壁と近いなど問題が多数ある難物件。
コンセプトはこれからクライミングを始める方や初心者、
そして子供のスクール等、
クライミングのすそ野を広げる懸け橋となるジム。
今回オーナーさんのこだわりの一つは見た目。
かなり細かな部分ですが、壁建て工程からするとかなり面倒で時間も2倍かかる作業が行われました。
通常であればベニヤを張る時は表面からビスを打ちます(写真左)
しかし見た目にこのビスを見せたくないとの事でベースになる板を1層目に張り、
2層目を裏側からビス打ちしていきます(写真2)
見る人が見ないとわからない手間と技術、
表面にビス後は見えない(写真右)。
さらに仕上げにニス塗りも行います。
ジムオーナーのランさんと(写真左)
ずっとオンラインでのやり取りでアドバイスを行っていましたが、
今回上海から日本に帰国する前日に半日だけですが現地に行くことができました。
実際現場に行ってみると、
まだまだ改善点もあり、
そこを現場で修正指示をしたりと見に行けて良かったです。
(例えばボルダースペースに初心者向けの緩傾斜部分が少なく急遽空きスペースに入れ込むことができました。写真右)
今回のジムの出資者の方々との夕食会。
中国ではジム出店は共同出資が一般的で今回は10名程の方々出資。
聞くところによると今回は1人最低250万円。
一番出資額を出しているのがランさんで、
その出資金に応じで収益を分配していく。
10名中クライマーは2名。後は学校の先生や、企業のオーナー。アメリカ在住ビジネスマンの方々等。
しかも全員が知り合いではなく、
今回の食事会が全員の初顔合わせも兼ねた親睦会でもありました。
今週末にジムはオープン予定。
自分は今回は行くことができないので、
セット仲間でもある佐川君に今後をお願いすることにしました。
中国では今日本人セッターなどが招集されていますが、
上海などのジムオーナーの方々と話をすると、
セッターよりも指導者の方を求めている感じがします。
それはやはり今の日本が強いからに他ならないからでしょう。
また、実際セットだけでは交通費など含めペイできないが、
著名な日本人講師がセットの後講習を同時に行なえば参加者が集まり利益もでる。
そういった意味では、セットができて、その後ジムで講習会ができる方が今後人気が出るでしょう。
今回に関しては佐川君が適任かなと思い彼に引き継いでもらいました。
今後よろしくお願いいたします!
(ジム紹介ムービーの一幕から写真頂きました)
自分は21日から上海に戻ります。
続く。